CSRの取り組み
社長対談

第4回

  • 印刷用PDFデータ
  • 社長対談のトップへ
シンバイオ・モデルは10年後に当たり前と言われる先進的なモデル
吉田
投資家の評価眼は何に依るものですか。
松田
二つあると思います。一つは、大きな社会の流れをどこまで把握しているかです。「虫の目、鳥の目」と言いまが、虫は這っている範囲しか見ることできませんが、鳥のように飛んでいると視野が広がり、どこにいるかがわかり、全体を把握することができます。
もう一つは、もともと現在にはない空なる話、すなわち夢を話しているわけですから、夢にどれだけの実現可能性があるかを見ることです。プレイヤーのキャリア、体験、考え方、その人と一緒にやろうとしている人たちのことで判断するしかないのです。
そのチームがどこよりも成功する確率が高いか、目指しているものが社会的ニーズに沿っているか。すべてはこの2軸にあると思います。この2軸で回るマップを描けと、いつも言っています。両方ともふらふらしているのでは、空なる話が空のままに終わります。
組織としての強さ、社会への貢献を基本としていること、その2点のいずれにおいても、シンバイオ製薬は将来性あるベンチャー企業として高く評価することができます。
吉田
そのような評価眼にかなうことを大変うれしく思います。たしかにシンバイオに投資してくださっている方々には、人が見えないところが見えているようなところがありますね。いくつかの点が結びついて来るところに、何かを見ているような気がします。
松田
そのとき、これしかないという思い込みがあると何も見えなくなってしまいます。本流のところから画期的な新製品が出ないというのは、そのようなことなのでしょう。しかも、会社の中の7割のマジョリティーの中にいると心地よい。取締役会で7対3だったら、異質な3のイノベーションの芽は摘まれてしまうということです。
マジョリティーにいることをよしとしたのは、日本の教育の弊害だと思います。最終的には国や社会が自分を支えてくれるという総中流意識を育んできた依存心が、イノベーションを抑圧し阻害してしまった。これから必要なのは、自分の目で見て、自分で考えて行動し、リスクは自分で取るというる自律教育です。
吉田
私もそう思います。
松田
日本のビジネスは、あらためてマーケットアウトの視点に立って変えていく必要があります。マーケットアウトとは、社会が必要としているものを見つけ出し、ニーズを理解した上で事業を組み立てていくという考え方です。つまり、製品が先にあって、それにふさわしいユーザーやマーケットを後から探すのがプロダクトアウト、世の中が求めているものをユーザーの視点でマーケットから生み出すのがマーケットアウトです。
シンバイオ・モデルはまさに、患者さんの目線からマーケットアウトを実践し、創薬・製薬の考え方を変えてしまったのです。顧客視点というのは空白の治療領域のことです。そこに治療効果の高い新薬を必死に求めている方々がどれだけいるか。それは数ではなく、お薬を求めているという密度の高さなのです。これほど確かで強いビジネスモデルありません。
吉田
ありがとうございます。私どもは、その志を「共創・共生」と言っています。患者さんを中心として、患者さんと共に創り、共に生きるというのが共創・共生です。患者さんから見た製薬会社、ドクターから見た製薬会社の在り方、製薬企業の原点に立ち戻りあるべき姿を追求して行きたいと思います。
松田
シンバイオ・モデルは先進的なモデルです。10年後に見れば当たり前と言われるようなモデルだと思います。
そのころには、パイプラインの売上もずいぶん積み上がっていることでしょうから、楽しみなことですね。
吉田
そのようになるよう、ご期待に添うよう頑張りたいと思います。今日は多くのご助言、ご教示をありがとうございました。