CSRの取り組み
社長対談

第4回

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松田
儲けが出なくても事業が成り立つ不思議な産業に思えますが、そこに資金が流れ込んでくるのは、人の命に係るという緊急性と社会が事業構造の背後にあるからですね。
吉田
いままで日本にはあまりない産業であり、事業モデルですので理解しがたいと思いますので、私どもも投資家の皆さんにご理解いただく努力をしなければならないと思っています。特に新薬の承認を取ることは、2.5万分の1という成功確率が極めて小さくほとんどが失敗に終わるという世界です。
松田
シンバイオ製薬はスタートして最初のパイプラインを見事にクリアしましたが、これからさらに開発を続けるには、がんのエキスパートたちを新たに育成したり、ヘッドハンティングしていくことになるのでしょうか。研究のパイプラインを増やすことは、開発者が増えることと正比例しませんか。
吉田
そうならないように運営してゆきたいと思います。一つの開発プログラムが終了したら、その開発資源を次のパイプラインの開発に回すことでやりくりをして、開発費を増やさずフラット化することができます。医薬品事業の特徴は、経費はフラット化しても、一方、売上は積み上がっていくことです。私どもの場合、3本、4本のパイプラインを並行して走らせる開発のキャパシティーを既に備えておりますので、今後、大きな案件を導入しない限り、これ以上に組織を拡大する必要はないと考えています。
松田
そういう意味では、開発後にマイナーチェンジを繰り返さなければ市場から放逐されるという商品ではないので、順繰りに新しいパイプラインに移っていけばいいのですね。
吉田
そうです。このようなシンバイオのパイプラインの良さは、あと3、4年すればはっきり見えて来ると思います。ある意味では、そのようにパイプラインの設計をしてきておりまして、これもシンバイオの事業モデルの良い点だと思います。
松田
パイプラインだけを見ると本数が増え、開発費が膨張していくように思えますが、実際には本数はほぼ変わらず、研究テーマが次々と入れ替わっていく。開発が終って本数が増えるたびに売上が積み上がっていくので、3年後にこのモデルのよさがはっきり見えてくるということですね。
吉田
おっしゃるとおりです。しかも、マーケットサイズは一定ということではなく、高齢化が進む今後10-20年間は拡大することが見えています。